2009年度のセンター試験で出題された数学UBの問題分析です。

難易度の変化

2009年度センター試験の『数学II・数学B』の平均点は50.86点であった。これは2008年度の51.01点からほとんど変化していない。各問題ともボリュームがかなり多く、時間内にすべて解ききるためには、十分理解していて、効率的に解き進めなければならない問題であった。

設問別分析

新しい教育課程に基づくセンター試験は4年行われているが、大問の順序はほぼ固定されている(第1問の[1]と[2]は入れ替わる可能性がある)。今後もこのような単元配置がなされるであろう。
そのことに注意しながら、各設問を見ていこう。

第1問[1]
対数関数と図形と方程式の融合問題である。不等式を領域として図示し、いわゆる線形計画の考え方を用いて最大・最小を求める問題が出題された。難易度はそれほど高くないものの、s,tという見慣れない変数で問題が進められているため、とまどった受験生も少なからずいたものと考えられる。

第1問[2]
三角関数を用いて解く問題である。前半はごく基本的な設問であるが、方程式の解を有名角で評価するという問題は難易度が高かったと思われる。

第2問
微分法・積分法からの出題である。いきなり軌跡の問題が出題されていて、ここが解けないと後の問題が解けなくなってしまう問題である。1問1問はそれほど難しい問題ではないが、計算量がすごく多いので効率的に解かないと、ここでかなりの時間をとられてしまう問題であり、多くの受験生が苦しめられたのではないか。

第3問
数列からの出題である。いわゆる「(等差)×(等比)型」の和を誘導に従って求める問題であるが、その誘導が一般的ではない珍しいものであるため、誘導にうまいこと乗らないと解けない問題であった。

第4問
ベクトルからの出題である。計算量はそれほど多くない問題だが、問題文が大変長いため、題意を理解するのに時間がかかる可能性がある。また、図形の性質をうまく使うとほとんど計算をしなくても答えが導き出せるように配慮されていた。

第5問
統計からの出題である。図から資料の値を読み取るなど総合的な統計能力を必要とされる問題である。(3)の中央値のとり得る値は新傾向である。計算量は2008年度よりやや増加した傾向がある。

第6問
コンピュータからの出題である。(3)以降のプログラム修正問題はやや難しく解きにくい。ページを行き来しながら解かなければいけないという状況は、時間が押されているときには大変厳しいものなので改善してもらいたいところである。
どの問題も二次試験向けの学習をしている受験生の方が有利であったと思われる。理系生であれば数学IIIの知識も用いて効率的に計算する方法を身につけるともっと楽になるだろう。

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